『セーラー服と機関銃 -卒業-』製作発表記者会見(東京・品川)

1976年―『犬神家の一族』が公開された。
“読んでから見るか、見てから読むか”というコピー。出版界と映画界をつなぎ合わせた大量メディア展開。“メディアミックス”は角川映画の代名詞となりました。
そんな「角川映画」のスタートから、2016年でちょうど40年。
様々な進化を遂げてきたKADOKAWAが、偉大なる数々の作品を回顧すると共に、新たな「角川映画」を始動させるべく、角川映画40周年記念作品となる新作『セーラー服と機関銃 -卒業-』製作発表記者会見が行われました。

【『セーラー服と機関銃 -卒業-』製作発表記者会見】

日時 :2015年6月23日(火)
場所 :品川プリンスホテル メインタワー36F ガーネット36 (東京都港区高輪)
登壇者 :橋本環奈(主演:16)、前田弘二(監督・37)、高田亮(脚本・43)、赤川次郎(原作・67)、井上伸一郎(KADOKAWA代表取締役、製作総指揮・56)、菊池剛(企画プロデューサー・46)

◎記者会見内容

MC:本日はお忙しい中、『角川映画40周年記念作品 製作発表記者会見』にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。主催を代表しまして株式会社KADOKAWA代表取締役井上伸一郎より角川映画40周年を迎えてのご挨拶と新作に関して発表させていただきます。

井上伸一郎代表取締役:
ご紹介にあずかりましたKADOKAWA代表取締役井上伸一郎です。よろしくお願いします。角川映画が40周年を迎えるということでこれからの展望を私からお伝えさせていただきたいと思います。角川映画は2016年で40周年を迎えます。私も青春映画で胸を熱くしていました。角川映画のリブランディングとして二つのターゲットを柱として意識します。当時10代~20代で角川映画に熱狂した層と、現在の10代~20代男女です。二つのターゲットにむけて、優良コンテンツの創出とプレミアム化を目指します。そして、今までそうだったように監督、スタッフ、役者など新しい才能を世に送り出す手助けをしていければと思います。

井上代表取締役:
そして角川映画40周年を記念して『セーラー服と機関銃 -卒業-』の製作を発表させていただきます。シリーズ累計264万部を超えるメガヒット原作を元に、1981年12月に公開され、一大ブームを巻き起こし、翌年の邦画興収第1位(47億円)を記録した角川映画の代表作『セーラー服と機関銃』(監督:相米慎二/主演:薬師丸ひろ子)。その後、2度もTVドラマ化されるなど、まさに角川40周年の歴史が誇る伝説タイトルのシリーズ最新作になります。続きまして、私よりの制作チームを紹介させていただきます。始めに、製作総指揮を務めます井上伸一郎でございます。続きまして、監督の前田弘二さん、脚本の高田亮さん、企画プロデューサーの菊池剛、そして本作の原作を手掛けられました赤川次郎先生です。以上が『セーラー服と機関銃 -卒業-』の制作チームとなります。どうぞよろしくお願いします。

MC:ありがとうございます。皆様ご着席ください。それではここで皆様お待ちかねの今回の角川映画40周年記念作品『セーラー服と機関銃 -卒業-』の主演女優を発表させていただきます。過去に薬師丸ひろ子さん、原田知世さん、長澤まさみさんといったトップスターが演じてきた主人公星泉。今回このトップスターへの登竜門ともいえる役に大抜擢されたのは本作で初の映画主演を演じられます!橋本環奈さんです!どうぞ、皆様盛大な拍手でお出迎えください。
主演の橋本環奈さんを加えましたメンバーで記者会見を行いたいと思います。改めまして、皆様どうぞよろしくお願いいたします。それでは、皆様から一言ご挨拶とをいただきたいと思います。それでは、製作総指揮の井上様から順にお願いいたします。

井上伸一郎(製作総指揮):
この『セーラー服と機関銃』は40年の角川映画の中でもご存知の通り代表的な作品ですが、橋本環奈さんに出会ってから何が合うのか考えて選びました。生半可な女優さんでは演じきれないとは思いましたが、フレッシュさもありピッタリだなと思いました。前田弘二監督と脚本の高田亮さんという素晴らしいスタッフにも恵まれ既にシナリオは完成しています。

菊池剛P:
本日はお越しいただきましてありがとうございます。私も角川映画直撃世代で観る側から送り出す側になった今当時の興奮を若い世代にも伝えていきたいなと思います。今日壇上にいない沢山のスタッフと一緒に角川映画史のページの一つを刻みたいと思います。

高田亮(脚本):
本日はお忙しい中、多数の方にお越しいただきまして誠にありがとうございます。

前田弘二監督:
本日はお越しいただきましてありがとうございます。今日新たに現代に向けて送る作品を発表できて光栄です。よろしくお願いします。

赤川次郎(原作):
こんにちわ。角川映画が来年で40周年、私が新人賞をいただいてからも同じく来年で40年なんです。薬師丸さんが主演で映画化されてから30数年、続編にあたる『セーラー服と機関銃 -卒業-』を選んでいただいて光栄です。まず、主演の橋本環奈さんが1999年生まれと聞いて絶句して21世紀に育ってきた人が、ヒロインを務めるとはそりゃ自分も年をとるよなと(笑)。21世紀の星泉を刻んで頑張ってほしいと思います。

橋本環奈:
橋本環奈です。どうぞよろしくお願いします。まずご多忙にもかかわらす、多数の方にお集まりいただきましたこと御礼申し上げます。誠にありがとうございます。『セーラー服と機関銃 -卒業-』の主演、星泉を演じられると初めて聞いたときは、「まさか!」と思いながらもとてもうれしかったです。ただ、憧れの薬師丸ひろ子さんが演じていた星泉役を演じるということ、さらに角川映画40周年の記念作品1作目という重要な作品であることは、感じたことのない重圧だと思います。そんな大役を演じられるということはまだ夢の途中にいるような感じです。栄えある作品の冠に恥じないよう頑張りますので、改めまして星泉を演じる橋本環奈をよろしくお願いします。

MC:ありがとうございます。ここで、皆様からのご質問をお受けさせていただきたいと思います。ご質問がございます方はその場で挙手をお願いいたします。私が指名させていただきますので、マイクをご用意いたしますので媒体名、お名前、誰に対してのご質問かをお話ください。それでは挙手をお願いします。

Q:橋本環奈さんに質問です。過去の「セーラー服と機関銃」はご覧になりましたか?ご覧になっていましたら、旧作を見て印象に残っているシーンと、橋本さんはどのような主人公を演じようと思っているか教えてください。

橋本:
はい、拝見しています。やはり有名なラストの機関銃を撃って「カ・イ・カ・ン!」というシーンが印象に残っています。名だたる女優さんが演じられてきていますが、自分らしい星泉を演じたいです。

Q:前田監督と高田さんに質問です。角川40周年記念作品という重み、そして伝説といえる「セーラー服と機関銃」のシリーズをそれぞれ監督、脚本として任命されたことに関しての率直なご感想と、新生「セーラー服と機関銃」をどのような作品にしようと考えてらっしゃるか、それぞれからお話を聞かせてください。

前田監督:まず、子どもの頃から見ていた大好きな角川映画ですが、40周年というのは私が生まれる前からあったのでその大きさは想像しきれないです。中でも大好きな『セーラー服と機関銃』の続編に参加できてとても光栄です。相米監督の中でも好きなシーンは沢山ありますが、今しか撮れない瞬間をしっかり切りとって豊かな映画にしたいと思います。

高田:
映画、ドラマと類似の作品が多数あるほどの伝説的作品に参加できて血が熱くなりました。自分の実力バレないうちにとっとと書きあげました(笑)。人の顔色をうかがいがちな世の中で、気に入らないことには一石を投じて、機関銃をぶっ放すような気分になってもらえればと思います。

Q:監督、もしくはプロデューサーに質問です。40周年に「セーラー服と機関銃」を選ばれた企画意図、そして橋本環奈さんの起用理由を教えてください。

菊池P:(企画意図)映画は映画館で観てもらうものだなと思っていて、当時『セーラー服と機関銃』単なるアイドル映画だと思って観に行ったら、とんでもないものを観たという高揚感を感じました。この作品は映画の魔力を感じてもらえるのではないかと思いました。ソフトなもの(女子高生)がハードなこと(機関銃をぶっ放す)をするというような構図が近年世の中にあふれているのでぴったりだと思いました。

井上:
(起用理由)ネット上で奇跡の一枚というのが話題になっていて、すぐにメールを送りました。福岡で活動されいるのでライブを拝見しに行って、とても熱気のある舞台だと感じました。まだ企画が立っていない中で主演をお願いしたいとオファーして、企画が実現するまで一年半ほどお待ちいただきました。

Q:赤川先生に質問です。今回橋本環奈さんに主演が決まったとお聞きした際にどう思われましたか?また、どんな星泉を期待してますか?

赤川先生:
まず初めにこの作品は、リメイクでは無くて『セーラー服と機関銃 -卒業-』というタイトルで書いた続編で星泉も高校3年生の設定ということを、お伝えしておきます。アイドルの顔の見分けがつけられないと年だというのが定説だと思いますが、彼女とは同郷(博多)で、調べ物をしている時に1000年に一人の美少女だという記事をみつけて動画も見ていました。主演を聞かされた時珍しく知っている方だったので「そうなんだ」と思いました。一年半ほど前の印象は女性というよりも子どもだなという印象でしたが、実物にお会いして確実に大人の女性として成長している。これなら星泉をうまく演じてくれると思います。薬師丸さんは撮影の時ガラスで顔を切ったり大変だったので、無傷のままやりとげてくれれば(笑)。ちょうど16歳~18歳くらいの女性は一年で見違えるほどに変わっていきます。さなぎが蝶になっていく姿を残せるのは貴重だと思いますので前の方々が演じられた星泉にとらわれず、のびのびと演じてください。

Q:今回、角川40周年記念映画の主演という大抜擢にて本格的に女優としての活動スタートされますが、どんな女優になりたいですか?目標などありましたら教えてください。

橋本:
星泉を演じさせていただくなんて女優として最高のスタートだと思います。一つのイメージに囚われず、幅広い役柄を演じられるような女優さんになれたらいいなと思っています。

Q:橋本環奈さんなりの星泉像というものは既にイメージされていますでしょうか?また過去の作品で印象に残っているシーンに挙げられておりましたが、橋本さんなりの「カ・イ・カ・ン」をいただいてもいいですか?

橋本:
まだ撮影には入っていないので、リハーサルで監督とも相談しながら役づくりをチャレンジしていきたいです。私なりの「カ・イ・カ・ン」ですか、いきますね「カ・イ・カ・ン」。こんな感じでどうでしょうか(笑)。

MC:ありがとうございました。それではそろそろお時間となります。皆さんもご存知かと思いますが、前作1981年公開の『セーラー服と機関銃』で父を事故でなくした高校生の星泉が遠い血縁にあたる弱小暴力団「目高組」を継ぐことになり対立するヤクザと戦うというストーリーでしたが「セーラー服と機関銃」と「目高組」は切っても切り離せない関係ではないでしょうか?そこで、角川映画40周年記念作品『セーラー服と機関銃 -卒業-』と言うことで1981年公開の『セーラー服と機関銃』で実際に使用した「目高組」の看板を赤川先生より『セーラー服と機関銃 -卒業-』の主演をされます橋本環奈さんに授与をさせていただきたいと思います。

MC:ありがとうございました。それでは最後に橋本環奈さんから意気込みなど一言いただきたいと思います。

橋本:
はじめに挨拶で、感じたことの無い重圧と言いましたが、今日この時を境に重圧は封印したいと決心して参りました。プレッシャーに負けたら目高組・組長星泉という大切な役を演じることもままならないと思ったからです。角川映画40周年記念の第一作という冠に恥じないよう、星泉のように勇気とポジティブな心をもって楽しみながら全力で臨んでいきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。

MC:ありがとうございました。以上にて角川映画40周年記念作品『セーラー服と機関銃 -卒業-』の製作発表記者会見を終了とさせていただきます。今後も角川映画にご期待いただけますようよろしくお願いします。

作品概要

角川映画40周年記念 第一作目は『セーラー服と機関銃 -卒業-』。
シリーズ累計264万部を超えるメガヒット原作を元に、1981年12月に公開され、一大ブームを巻き起こし、翌年の邦画興収第1位(47億円)を記録した角川映画の代表作『セーラー服と機関銃』(監督:相米慎二/主演:薬師丸ひろ子)。その後、2度もTVドラマ化されるなど、まさに角川40周年の歴史が誇る伝説タイトルのシリーズ最新作になります。過去、本シリーズ作品で主演を演じたのは、薬師丸ひろ子(81年公開映画)、原田知世(82年放送テレビドラマ)、長澤まさみ(2016年放送テレビドラマ)。いずれも10代でトップスター女優に登りつめていることから、まさにトップスター女優への登竜門タイトルとなっている本シリーズ。今回このキャラクター:主人公の星泉(ほしいずみ)役に選ばれたのは、「1000年に一人の逸材」「天使すぎるアイドル」と話題沸騰中の橋本環奈(16)。
アイドルグループ「Rev. from DVL」の一員として活躍する彼女が、角川映画史の伝説のタイトルで映画初主演を果たす。
監督は『婚前特急』、『夫婦フーフー日記』を手掛けた若き才能・前田弘二。脚本は『そこのみにて光り輝く』で第88回キネマ旬報日本映画脚本賞を受賞した高田亮。

作品データ

作品名:『セーラー服と機関銃 -卒業-』
主演:橋本環奈
監督:前田弘二 『夫婦フーフー日記』『婚前特急』
脚本:高田亮 『そこのみにて光り輝く』『銀の匙 Silver Spoon』
原作:赤川次郎 「セーラー服と機関銃・その後─卒業─」(角川文庫)
配給:KADOKAWA
公式HP:http://sk-movie.jp
公開日:2016年春 全国ロードショー

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