ドストエフスキーと愛に生きる

キーウ(ウクライナ)、ベルリン・フライブルク(ドイツ)

作品概要

84 歳の翻訳家スヴェトラーナが織り成す深く静かな言語の世界と、紡がれる美しい言葉たち――。
ドストエフスキー文学と共に歩んだ一人の女性の、数奇な半生を追ったドキュメンタリー。
80 歳を超える翻訳家スヴェトラーナ・ガイヤーの横には、華奢な姿に不似合いな重厚な装丁の本が積まれている。
『罪と罰』、 『カラマーゾフの兄弟』、『悪霊』、『未成年』、『白痴』、言わずと知れたロシア文学の巨匠・ドストエフスキーの長編作品。
それらを“五頭の象”と呼び、生涯をかけてドイツ語に訳した。
1923 年ウクライナ・キエフで生まれ、スターリン政権下で 少女時代を過ごし、ナチス占領下でドイツ軍の通訳として激動の時代を生き抜いた彼女は、なぜドストエフスキーを翻訳し たのだろうか?
高潔なる知性と独自の哲学を持って、ドストエフスキー文学の真の言葉を探す横顔には、戦争の 記憶が深い皺となって刻まれている。
本作では、一切の妥協を許さない彼女の織り成す深く静かな翻訳の世界と、紡がれる 美しい言葉たち、丁寧な手仕事が繰り返されるスヴェトラーナの静かな日常を追う。
一人の女性が歩んだ数奇な半生にひっ そりと寄りそう静謐な映像が、文学の力によって高められる人の営みをたおやかに描き出す。

2014年2月下旬公開
上映館案内

ストーリー

言わずと知れたロシア文学の巨匠・ドストエフスキーの長編5 作品、それらを“五 頭の象”と呼び、生涯をかけてドイツ語に訳したウクライナ出身の翻訳家スヴェト ラーナ・ガイヤー。
80 歳を超えても自宅で翻訳に勤しみ、静かに暮らしていた。
し かし、工場の教員をしていた息子が実習中に頭に怪我を負い、半身不随の重傷 となってしまう。
彼女は翻訳と大学講師を休む事に決め、寝たきりの息子を世話 するため毎日病院を訪ねた。
そして、息子の食事を用意していたスヴェトラーナ は、ある既視感にとらわれる。
それは封印していた過去の扉、父親とのある記憶 につながっていた。

地域ばなし・ロケ地

【ゆかりの地域】

ウクライナ
キーウ:バビ・ヤール渓谷

ドイツ
ベルリン
フライブルク

映画にちなんだもの

シルク、アイロン、鉛筆削り、腕時計、胃潰瘍、スターリン、大粛清、トルストイ風ジャケット、ビロード、裁縫、刺繍、ステッチ、パスポート、翻訳、家政婦、フンボルト財団、コウノトリ、蘭の花、ゲシュタポ、アーリア人、フライブルク大学

映級グルメ

リンゴとルバープでつくるケーキ
ロシアの伝統料理
ドイツの伝統料理
紅茶、パン、ジャム、ジャガイモ、リンゴ、トマト、じゃが芋のスープ、バターパン
ミカン、木イチゴ、おかゆ、パセリの根、ほうれん草、タマネギ、ハンバーグ

キャスト

スヴェトラーナ・ガイヤー、アンナ・ゲッテ、ハンナ・ハーゲン、ユルゲン・クロット

スタッフ

作品データ

ゆかりの地図

キエフ フライブルク
50.470617,30.521393
48.011056,7.843552

 

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