ニューカッスル・アポン・タイン、ゲーツヘッド(イギリス)
作品概要
photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019
© Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2019
家族を守るはずの仕事が、家族を引き裂いてゆく──。それでも負けない気高く力強い絆を描く。
新自由経済が持ち込まれてから、イギリスや世界中で拡大し続ける格差や貧困の現実を目の当たりにし、ケン・ローチ監督が、今どうしても伝えたい物語として引退を撤回し制作した感動作。
ストーリー
イギリス、ニューカッスルに住むある家族。ターナー家の父リッキーはマイホーム購入の夢をかなえるために、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立を決意。「勝つのも負けるのもすべて自分次第。できるか?」と本部のマロニーにあおられて「ああ、長い間、こんなチャンスを待っていた」と答えるが、どこか不安を隠し切れない。
母のアビーはパートタイムの介護福祉士として、時間外まで1日中働いている。リッキーがフランチャイズの配送事業を始めるには、アビーの車を売って資本にする以外に資金はなかった。遠く離れたお年寄りの家へも通うアビーには車が必要だったが1日14時間週6日、2年も働けば夫婦の夢のマイホームが買えるというリッキーの言葉に折れるのだった。
介護先へバスで通うことになったアビーは、長い移動時間のせいでますます家にいる時間がなくなっていく。16歳の息子セブと12歳の娘のライザ・ジェーンとのコミュニケーションも、留守番電話のメッセージで一方的に語りかけるばかり。家族を幸せにするはずの仕事が家族との時間を奪っていき、子供たちは寂しい想いを募らせてゆく。そんな中、リッキーがある事件に巻き込まれてしまう──。
予告編
予告編配信の使用許諾権:地ムービー
地域ばなし・プロダクションノート
イギリスのニューカッスル・アポン・タインでロケーション撮影が敢行されています。
第69回カンヌ国際映画祭でパルムドール受賞したケン・ローチ監督の前作『わたしは、ダニエル・ブレイク』も、ニューカッスル・アポン・タインでロケーション撮影されています。
ニューカッスル・アポン・タインはコンパクトな町で、ある場所から別の場所へ移動するのに15分か20分しかかかりません。また、文化的なアイデンティティーがあり、あらゆる階級の人々が暮らすイギリスの縮図のような町でもあります。そういったことから、ニューカッスル・アポン・タインが、映画の舞台&ロケ地となりました。
本作品は、順撮りで、ドキュメンタリーのように撮影されています。俳優たちには物語がどのように展開するのかを知らせずに、それぞれのエピソードを、その場で初めて伝えて撮影しています。
本作品には、ニューカッスル・アポン・タインの都会の風景が入れ込まれています。古い台地状の住宅造成地、高層ビル、クラシックな建築などが映っています。
ロケ地
イギリス(UK)
イングランド(England)
タイン・アンド・ウィア(州)(Tyne and Wear)
ニューカッスル・アポン・タイン(Newcastle upon Tyne):バイカー地区(Byker)シールズ・ロード(Shields Road)、 リーズ・パーク・ロード(Leazes Park Road)、コルストン・ストリート(Colston Street)、グレインジャー・パーク・ロード(Grainger Park Road)、カンニング・ストリート(Canning Street)
ゲーツヘッド(Gateshead):チーム・バレー・トレーディング・エステート(Team Valley Industrial Estate)、ライトン地区(Ryton)コロネーション・ストリート(Coronation Street)
映画にちなんだもの
家族、格差社会、貧困、新自由経済、グローバル経済、ゼロ時間契約、オンコール労働者、ギグエコノミー、オーナー制度、個人事業主、フランチャイズ、尿瓶、搾取、非正規雇用、介護士、ストリートアート(グラフィティ)
映級グルメ
映画に出てくるグルメ:シリアル食品、牛乳、インド料理(コルマ、ビンダルー)、パスタ
キャスト
クリス・ヒッチェン、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター、ロス・ブリュースター
スタッフ
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
製作:レベッカ・オブライエン
撮影:ロビー・ライアン
美術:ファーガス・クレッグ
衣装:ジョアンヌ・スレイター
編集:ジョナサン・モリス
音楽:ジョージ・フェントン
作品データ
- クレジット:photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019、
- クレジット:© Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2019
- 製作年:2019年
- 公開日:2019年12月13日より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
- 製作国:イギリス・フランス・ベルギー
- 配給:ロングライド
- 上映時間: 100分
- 映倫区分:G
- 受賞歴等:第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品
- 原題:Sorry We Missed You
- オフィシャルサイト: https://longride.jp/kazoku/
ゆかりの地図
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