映画「岸辺の旅」@第68回カンヌ国際映画祭

現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式招待されている黒沢清監督の『岸辺の旅』(10月1日(木)より日本公開)が、現地時間5月17日(日)夜22時に公式上映され、W主演で夫婦役を演じる深津絵里&浅野忠信、そして黒沢清監督がレッドカーペットと舞台挨拶に登場しました。

写真:© Kazuko Wakayama

背中が大きく開いた美しいブラックドレスに身を包んだ深津絵里と長身を生かしたスマートなタキシード姿の浅野忠信がレッドカーペッドに登場すると、観客からの大きな声援とともに、世界各国から集まった100台以上のカメラのフラッシュがいっせいにたかれ、TVクルーたちからは「クロサワ!フカツ!アサノ!」のコールが巻き起こりました!

そして華やかなレッドカーペッド後の、公式上映では満場の客席から大喝采が巻き起こりました。
公式上映終了後、場内で5分以上にわたるスタンディングオベーションを受けた後、さらに感激した観客が3人を待ちうけ会場外でも5分以上の熱いスタンディングオベーションが続けられるという、大きな感動に包まれました!
これが初めてのカンヌ入りとなった深津絵里は、観客たちの大歓迎ぶりに思わず万感の様子で、まさに感無量の初カンヌとなりました。

写真:© Kazuko Wakayama

☆深津絵里さんの談話
初めてのカンヌ国際映画祭でのレッドカーペッドは、とても緊張しました。
レッドカーペッドを歩くこともそうでしたが、それ以上にこれから世界中の方に映画をご覧頂くことにドキドキしていました。
公式上映後には、たくさんの方にとてもあたたかい拍手を頂き、撮影中も夢の中のようでしたが、まさに今日も夢の続きにいるかのような気持ちになりました。作品に描かれている愛が、じわじわとしみこんでいるような、あたたかい拍手でした。

☆浅野忠信さんの談話
黒沢監督作品では、俳優としての転機にもなった「アカルイミライ」以来のカンヌでしたが、多くの方々にあたたかく迎えて頂き、映画で描かれたひとつのすばらしい愛のかたちが伝わったかと思いました。
レッドカーペッドは緊張しましたが、公式上映後にあんなに多くの拍手を頂き、たくさんの拍手に祝福して頂けて、すごく嬉しかったです。
多くの方に作品を気に入って頂けて、映画の愛が伝わったと感じました。

☆黒沢清監督の談話
なにより嬉しかったのは、公式上映後のスタンデイング・オベーションの後に、会場の外でも多くの方が残って頂いていて、たくさんの拍手で迎えられたことです。あたたかい拍手で、本当に感激しました。
深津さん、浅野さんが出演して下さることが決まってから、この映画は大丈夫だと思っていましたが、こうして一緒にカンヌに来られて嬉しいです。

写真:© Kazuko Wakayama

作品データ

◎概要
湯本香樹実が(ゆもと かずみ)が、2010年に発表した小説『岸辺の旅(きしべのたび)』を、世界的名匠・黒沢清監督が映画化!
主演には、数々の映画賞を受賞した『悪人』で、第34回モントリオール世界映画祭最優秀女優賞を受賞した深津絵里と、映画『マイティ・ソー』でハリウッド映画デビューを果たし、『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した浅野忠信という国際的に活躍する2人がW主演!
日本映画界を代表する2人の実力派が初の夫婦役で、“究極のラブストーリー”を演じる。
そして、黒沢清監督とは初顔合わせとなる深津絵里と、黒沢清監督作品には(『アカルイミライ』以来)映画としては12年ぶりの出演となる浅野忠信という強力なタッグにより、この度、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門への正式招待が決定した。

◎あらすじ
夫の優介(浅野忠信)が失踪してから3年。妻の瑞希(深津絵里)は喪失感を経て、ようやく、ピアノを人に教える仕事を再開し、日々を暮らしていた。
そんなある日、突然、夫が帰ってきた。そして、帰宅した優介は瑞希に「俺、死んだよ。」と告げる。そして「一緒に来ないか、きれいな場所があるんだ。」という優介に誘われるまま、2人で旅に出る瑞希。それは夫が失踪してから、自宅に戻ってくるまでの3年間でお世話になった人々を訪ねていく旅だった。
ひとつめの町では新聞配達を生業とする孤独な初老の男性を、ふたつめの町では小さな食堂を営む夫婦を、みっつめの町では山奥の農園で暮らす家族を訪ねる2人。
失われた時を巡るように、優介と一緒に過ごし、優介が見たこと、触れたこと、感じたことを、同じ気持ちで感じていく瑞希。
旅を続けるうちに、瑞希はそれまで知らなかった優介の姿も知ることになる。
お互いへの深い愛を、「一緒にいたい」という純粋な気持ちを改めて感じ合う2人。だが、瑞希が優介を見おくり、言えなかった「さようなら」を伝える時は刻一刻と近づいていた―。

写真:© Kazuko Wakayama

原作:湯本香樹実 「岸辺の旅」(文春文庫刊)
企画協力:文藝春秋
監督:黒沢 清
脚本:宇治田隆史、黒沢 清
出演:深津絵里 浅野忠信
製作:「岸辺の旅」製作委員会(アミューズ、WOWOW、ショウゲート、ポニーキャニオン、博報堂、オフィス・シロウズ)
共同製作:COMME DES CINÉMAS
製作幹事:アミューズ、WOWOW
企画・制作プロダクション:オフィス・シロウズ
配給:ショウゲート
公開日:2015年10月1日、テアトル新宿ほか全国ロードショー
コピーライト:©2015「岸辺の旅」製作委員会/ COMME DES CINÉMAS

ゆかりの地図

フランス:カンヌ
43.553197, 7.016583
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