東京都渋谷区・港区・文京区・世田谷区・練馬区、埼玉県川口市、宮城県仙台市
作品概要
©2021 NEOPA / fictive
濱口竜介監督、初の短編集。驚きと戸惑いの映画体験が、いま始まる――
2020年のカンヌ映画祭では『ドライブ・マイ・カー』が脚本賞など4冠に輝き、2020年のベネチア国際映画祭では、共同脚本を手がけた『スパイの妻』が銀獅子賞(監督賞)、そして本作が第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)受賞するなど世界が最も注目する監督のひとりとなり、また日本映画の新しい時代をリードする存在となった濱口竜介。
待望の新作は、「偶然」をテーマに3つの物語が織りなされる初の、そして自身が「このスタイルをライフワークとしたい」と語る「短編集」となった。
ストーリー
偶然――それは、人生を大きく静かに揺り動かす
第一話 魔法(よりもっと不確か)
撮影帰りのタクシーの中、モデルの芽衣子(古川琴音)は、仲の良いヘアメイクのつぐみ(玄理)から、彼女が最近会った気になる男性(中島歩)との惚気話を聞かされる。つぐみが先に下車したあと、ひとり車内に残った芽衣子が運転手に告げた行き先は──。
第二話 扉は開けたままで
作家で教授の瀬川(渋川清彦)は、出席日数の足りないゼミ生・佐々木(甲斐翔真)の単位取得を認めず、佐々木の就職内定は取り消しに。逆恨みをした彼は、同級生の奈緒(森郁月)に色仕掛けの共謀をもちかけ、瀬川にスキャンダルを起こさせようとする。
第三話 もう一度
高校の同窓会に参加するため仙台へやってきた夏子(占部房子)は、仙台駅のエスカレーターであや(河井青葉)とすれ違う。お互いを見返し、あわてて駆け寄る夏子とあや。20年ぶりの再会に興奮を隠しきれず話し込むふたりの関係性に、やがて想像し得なかった変化が訪れる。
予告編
予告編配信の使用許諾権:地ムービー
地域・建築ばなし・プロダクションノート
濱口竜介監督は、撮影時間を充分に確保し 独自のリハーサル作業を重ねて、俳優陣の新たな魅力を引き出しています。(例えば、第2話の研究室のシーンは4日をかけて撮っています。)
濱口竜介監督は2018 年にパリでエリック・ロメール監督の編集を20数年やっていたマリー・ステファンさんに会う機会がありました。その時、マリー・ステファンさんに「短編映画がエリック・ロメール監督にいかに重要だったか、また、最近の若者はカメラもマイクも簡単に手に入るのに、なぜもっと私たちのように少人数体制で撮らないのか。」という話を聞きました。そのことが、本作を製作きっかけになっています。
エリック・ロメール監督『パリのランデブー』(1994 /3つの短編からなるオムニバス映画)みたいなやり方はあるだろうなと思ったと濱口竜介監督はコメントしています。
本作品の撮影は、2019年8月に第2話から始め、続いて第1話2019年10月に、第3話は2020年6月に行なっています。
映画『ドライブ・マイ・カー』(2021)とロケハンを並行して行っています。2020年3月に始めた映画『ドライブ・マイ・カー』の撮影が緊急事態宣言で中止となり、第3話のキャスティングと撮影を6月に行って、その後、2020年11月から映画『ドライブ・マイ・カー』の撮影を再開させています。
撮影に使ったカメラは1台のみです。撮影の飯岡幸子さんがひとりで切り盛りし、フォーカスも飯岡幸子さんが務めています。
濱口監督は「役者さんがどこで止まるかというのも一切決めていなかったので、ある意味、ドキュメンタリー的な撮り方になりました。テイクによっては役者さんを追い切れないこともありましたから、撮影の飯岡幸子さんも大変だったと思います。」と述懐しています。
音楽にはロベルト・シューマンのピアノ曲《子供の情景》が使用されています。
第3話の一軒家シーンは、東京都世田谷区のスタジオ「スタジオモン自由が丘スタジオ」で撮影されています。「スタジオモン自由が丘スタジオ」は、一般家庭の家族シーンをリアルに再現できる都内の庭付き一軒家の広くて撮影しやすいハウススタジオです。料理シーンが撮りやすいカウンターキッチンとダイニング、明るく庭の緑が映えるリビング、約35帖のLDKは開放感があります。南向きの窓には電動シャッターがあり遮光も簡単にできます。二世帯住宅なので1階と2階にダイニングキッチンがあります。和室、子供部屋、メイクルーム、お風呂・トイレも2つづつあり、様々なシーンを一度に撮れるためコストも抑えられます。(専有面積228㎡、総電気容量100A(単相三線)、駐車スペース4~5台)
ロケ地:都市・地域・施設(建築物・土木構造物)
東京都
渋谷区:桜丘町エリア
港区:六本木エリア
文京区:発酵するカフェ麹中、nomina♡
世田谷区:スタジオモン自由が丘スタジオ(スタジオ)
練馬区:東映東京撮影所(スタジオ)
埼玉県
川口市:SKIPシティ映像ミュージアム
宮城県
仙台市:仙台駅前ペデストリアンデッキ、青葉通、定禅寺通、ホテルモントレ仙台、かつどんのかつどん家
映画にちなんだもの
第一話「魔法(よりもっと不確か)」
日の丸タクシー、オフィス、カフェ
第二話「扉は開けたままで」
土下座、セフレ、芥川賞、テレビ業界、ハニートラップ、心理学、学校、オナニー、バス、校閲の会社、文学、文芸系の編集者
第三話「もう一度」
クラス会、同窓会、IT業界、一軒家、製薬業界、ウィルス、アニメのブルーレイ、ピアノ、バイオリン、幸福、ジェンダー
映級グルメ
映画に出てくるグルメ:(第三話「もう一度」)お茶、虎屋の羊羹、あずきバー
支援
第一話「魔法(よりもっと不確か)」
ロケーション協力:株式会社LARGO,株式会社大正スカイビル、マクガフィン、他
車両協力:日の丸交通株式会社、他
第二話「扉は開けたままで」
ロケーション協力:東映東京撮影所、映像ミュージアム、
第三話「もう一度」
ロケーション協力:株式会社Studio mon、発酵するカフェ麹中、nomina♡、株式会社イー・エー・ユー、株式会社SIXINCH.ジャパン、かつどんのかつどん家、せんだい・宮城フィルムコミッション
「三話共通」
協力:東京芸大大学院映像学科、RAM Association、株式会社インターセプター
キャスト
古川琴音、中島歩、玄理、渋川清彦、森郁月、甲斐翔真、占部房子、河井青葉
スタッフ
- 監督:濱口竜介
- 脚本:濱口竜介
- エグゼクティブプロデューサー:原田将、徳山勝巳
- プロデューサー:高田聡
- 撮影:飯岡幸子
- 美術:布部雅人、徐賢先
- スタイリスト:碓井章訓
- メイク:須見有樹子
- カラリスト:田巻源太
- 録音:城野直樹、黄永昌
- 整音:鈴木昭彦/li>
作品データ
- クレジット:©2021 NEOPA / fictive
- 製作年:2021年
- 公開日:2021年12月17日(金)Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー!
- 製作国:日本
- 配給:Incline、配給協力:コピアポア・フィルム
- 上映時間:121分
- 映倫区分:PG12
- 受賞歴等:第71回ベルリン国際映画祭・銀熊賞(審査員グランプリ)受賞、第22回東京フィルメックスオープニング作品
- オフィシャルサイト: https://guzen-sozo.incline.life
ゆかりの地図
仙台駅前ペデストリアンデッキ |
仙台駅前ペデストリアンデッキ |
