香川県小豆島町、長野県富士見町、栃木県足利市、岡山県岡山市、神奈川県平塚市
作品概要
角田光代のベストセラー小説を映像化した深遠な人間ドラマ。主人公は、不倫相手の子供を誘拐し4年間育てた希和子と、彼女に育てられた過去を引きずったまま大人になった恵理菜。〈母性〉をテーマに、それぞれが抱える複雑な思いを、時に繊細に、時に力強く描出。変化を遂げていく女たちの姿に引き込まれ、最後まで目が離せない。最第35回日本アカデミー賞では作品賞他最優秀賞10冠を獲得した。
ストーリー
1995年10月東京地裁。秋山丈博(田中哲司)、恵津子(森口瑤子)夫婦の間に生まれた生後6ヶ月の恵理菜を誘拐し、4年間逃亡した野々宮希和子(永作博美)への論告求刑が告げられた。後に何か言いたいことはと裁判官に尋ねられた希和子は、静かにこう述べた。「…四年間、子育ての喜びを味あわせてもらったことを感謝します」。会社の上司であった秋山丈博を愛し、子供を身ごもった野々宮希和子。しかし丈博には妻がいた。男は「いずれ妻と別れるから、それまで待ってくれ」と言うばかりで、産むことはどんなに望んでも決して叶えられないことだった。だが、気持ちの整理がつかないまま、子供を諦めた希和子。だが、人工中絶手術の後遺症で、二度と子供を産めない体になってしまう。そんな時、丈博から妻の恵津子が子供を産んだことを知らされる。一方には諦めさせ、一方には産ませる男の身勝手さ。最初から未来などなかったのだ。別れる前に一目だけでも赤ちゃんを見たい。見れば諦めがつく…そう思った希和子は、夫婦の留守宅に忍び込む。ベビーベッドで泣き叫ぶ赤ん坊を抱き上げた時、赤ん坊は女に笑顔を向けた。その瞬間、希和子はしっかりと子供を抱えて、雨の中を飛び出していった…。
地域ばなし・プロダクションノート
映画でストーリー展開の鍵になる幻想的な伝統行事「虫送り」のシーンは、小豆島の「中山千枚田」でロケ撮影されました。
中山千枚田は、室町から江戸時代にかけて造られた棚田で「日本の棚田百選」に選ばれています。標高150~250mの山肌沿いに、大小758枚の田が連なり、まさに圧巻の眺めです。
希和子と薫が「学校ごっこ」で遊んだ木造校舎の教室は「二十四の瞳映画村」にあるロケオープンセットです。レトロな教室の窓からは、小豆島ならでは風景が望めます。
なお、「二十四の瞳映画村」では、第35回日本アカデミー賞最優秀賞10冠を受賞したことを記念して、映画「八日目の蝉」小豆島展が開催されました。虫送りのシーンで着用していた薫と希和子の衣装、脚本・絵コンテ・小道具などが展示されています。
希和子と薫が芝居見物をしたのは、中山春日神社の境内にある「中山農村歌舞伎舞台」です。
「中山農村歌舞伎舞台 」は、国指定重要有形民俗文化財です。地元の人々や子どもたちによる農村歌舞伎は、毎年秋に上演されています。
ロケ地
香川県
小豆島町:小豆島の各所、福田港、洞雲山寺、創麺屋、二十四の瞳映画村、中山千枚田、中山農村歌舞伎舞台、寒霞渓、戸形崎、小豆島急行フェリー、四国フェリー、小豆島寒霞渓ロープウェイ、小豆島第一番霊場 洞雲山、小豆島第十五番霊場 大師堂、小豆島第四十二番霊場 西ノ瀧
長野県
富士見町;南中学校、富士見高原リゾート、ホテル八峯苑 鹿の湯
栃木県
足利市:松村写真館
岡山県
岡山市:
神奈川県
平塚市:日向岡
映級グルメ
そうめん(創麺屋のそうめん)
支援
協力:小豆島映像支援実行委員会
撮影協力:
香川フィルムコミッション、小豆島観光協会、二十四の瞳映画村、諏訪圏フィルムコミッション、岡山県フィルムコミッション連絡協議会、香川県小豆郡小豆島町・土庄町、小豆島急行フェリー、小豆島町中山自治会、中山農村歌舞伎保存会、四国フェリー、木庄地区自治会、創麺屋、福田地区自治連合会、春日堂(株)、福当石材事業協同組合、小豆島寒霞渓ロープウェイ、小豆島第一番霊場 洞雲山、小豆島第十五番霊場 大師堂、小豆島第四十二番霊場 西ノ瀧、ビーチサイドホテル鹿島荘、小豆島グランドホテル 水明、ホテルグリーンプラザ小豆島、ベイリゾートホテル小豆島、すずめのお宿 大國屋、両備ホールディングス、両備フェリーカンパニー、オーキドホテル、岡山交通、ハロートーキョー、マルジンドットコム、ホテル八峯苑 鹿の湯、松村写真館、足利市、富士見高原リゾート、はなの舞、中尾ホーム、五木田写真館、(有)三友観光、加藤建設工業、第一高等学校 東京四ッ谷校、板橋区医師会病院、ホテルシルクロード、富士見町役場、城西国際大学メディア学部、スワテック建設、プロアンドマネージメント、ほか。
キャスト
井上真央、永作博美、 小池栄子、森口瑤子、田中哲司、渡邉このみ、市川実和子、余貴美子、平田満、風吹ジュン、劇団ひとり、田中泯、城西国際大学メディア学部、富士見町のみなさま、岡山県のみなさま、オリーブの島・小豆島のみなさま、他。
スタッフ
原作:角田光代(中公文庫)
監督:成島出
脚本:奥寺佐渡子
プロデューサー:有重陽一、吉田直子、池田史嗣、武石宏登
音楽:安川午朗
主題歌:「Dear」中島美嘉(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
挿入歌:「ドーターズ」ジョン・メイヤー(ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル)
作品データ
- クレジット:(C)2011映画『八日目の蝉』製作委員会
- 製作年:2011年
- 公開日:2011年4月30日
- 製作国:日本
- 配給:松竹
- 上映時間:147分
- 映倫区分:G
- 受賞歴等:第35回日本アカデミー賞:最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演女優賞(井上真央)・最優秀助演女優賞(永作博美)・最優秀脚本賞・最優秀音楽賞・最優秀撮影賞・最優秀照明賞・最優秀録音賞・最優秀編集賞、第54回ブルーリボン賞:主演女優賞(永作博美)、他多数。
- 製作委員会:「八月の蝉」製作委員会(日活、松竹、アミューズソフトエンタテインメント、博報堂DYメディアパートナーズ、ソニーミュージックエンタテインメント、Yahoo! JAPAN、読売新聞、中央公論新社)
- DVD・ブルーレイ:発売・販売元:アミューズソフト、5800円(税抜)
- オフィシャルサイト:http://www.youkame.com/
ゆかりの地図
中山千枚田 |
〒761-4303 香川県小豆郡小豆島町中山1487 |