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オッペンハイマー

ロスアラモス、アビクィウ、サンタフェ、ベレン、ロサンゼルス、バークレー、サンタクラリタ、アルハンブラ、パサデナ、プリンストン（アメリカ）、チューリッヒ、アインジーデルン（スイス）

作品概要

第二次世界大戦下、世界の運命を握った天才科学者オッペンハイマーの栄光と没落の生涯を実話に基づき描かれた作品。
実在の人物を描いた伝記映画。
天才科学者の頭脳と心を五感で感じさせる、極限の没入体験。

一人の天才科学者の創造物は、世界の在り方を変えてしまった。そしてその世界に、私たちは今も生きている。

2024年3月29日公開

ストーリー

第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。

これに参加した J・ロバート・オッペンハイマーは優秀な科学者たちを率いて世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。

しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。

冷戦、赤狩り―激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだった―。

世界の運命を握ったオッペンハイマーの栄光と没落、その生涯とは。今を生きる私たちに、物語は問いかける。

地域・建築ばなし・プロダクションノート

多くのシーンがアメリカのニューメキシコ州でロケ撮影されました。

マンハッタン計画のホームベースは、ニューメキシコ州のロスアラモスでした。

ノーラン監督は、マンハッタン計画のために立てられた建物が残されていた、ロスアラモスで撮影することを考えましたが、現在のロスアラモスはモダンな建物が立っていて、マンハッタン計画当時の面影をなくしていました。それらをフレームから外したり、デジタル技術で消すのは費用が掛かり過ぎるため、ロスアラモスでの外観のロケーション撮影は見送られています。

ニューメキシコ北部のゴーストランチに約8500平方メートルのロスアラモスのオープンセット（外観撮影用）を作り、内観のシーンは、実際のロスアラモスでロケ撮影されました。

オッペンハイマーの家族が住んでいた、ロスアラモスの家でもロケーション撮影されています。

「トリニティ実験場」のシーンは、ニューメキシコ州のベレンに作られたオープンセットで撮影されました。オープンセットのシンボルとなる建造物は、高さ12メートルの鉄塔とオッペンハイマーが爆発を見守るバンカーです。

「トリニティ実験」が実際に行われたのは、「ホワイトサンズ・ミサイル実験場」です。その場所で撮影許可が下りましたが、そこには稼働中の軍基地にあり、1日に６〜８時間も撮影ができませんでいた。そのため実際の場所での撮影は見送られています。

オッペンハイマーとアインシュタインが第二次大戦後、共に務めた「プリンストン高等研究所」の敷地内でもロケ撮影されました。オッペンハイマーが所長として居住した当時の建物でも撮影で使われています。ただ、オッペンハイマーのオフィスは改装されてモダンになっていたため、当時のまま残されていたアインシュタインの部屋をオッペンハイマーの部屋にみたててロケ撮影されています。

オッペンハイマーとキティが「プリンストン高等研究所」時代に住んでいたプリンストンの当時の家でもロケ撮影されました。

なお、ロスアラモスのシーンを、どのように撮影するのかを検討する過程で、ロスアラモスを精巧に再現した３Dの白い模型が作らえています。ロス・アラモスの外部、内部を実物大で再現するとコストが膨大になるため、縮小したサイズで３Dの白い模型は作られてましたが、結果的に見送られました。

本作品は、主観と客観の間を絶え間なくスイッチし、２つの異なる時代の裁判を行き来したりと、複雑で難解なストーリー展開になっています。ちなみに、オッペンハイマーの視点から語られるシーンはカラー、ストローズを中心とするシーンはモノクロとなっています。

ロケ地：都市・地域・施設（建築物・土木構造物）

アメリカ（USA）
ニューメキシコ州（New Mexico）
ロスアラモス（Los Alamos）
アビクィウ（Abiquiu）：ゴーストランチ（Ghost Ranch）
サンタフェ（Santa Fe）
ベレン（Belen）

カリフォルニア州（California）
ロサンゼルス（Los Angeles）；ミレニアムビルトモアホテル（Millennium Biltmore Hotel）、カリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）、ザ・エベル・オブ・ロサンゼルス（The Ebell of Los Angeles）
バークレー（Berkeley）
サンタ・クラリタ（Santa Clarita）
アルハンブラ（Alhambra）
パサデナ（Pasadena）：パサデナシビックオーディトリウム（Pasadena Civic Auditorium）、シエラマドレブールバード（Sierra Madre Blvd.）

ニュージャージー州（New Jersey）
プリンストン

スイス（Switzerland）
チューリッヒ（Zurich）：チューリッヒ大学（University of Zurich, Zurich）、グロスミュンスター（Grossmünster）
アインジーデルン（Einsiedeln）：アインジーデルン修道院（Kloster Einsiedeln）

映画にちなんだもの

マンハッタン計画、トリニティ実験、原子爆弾、水爆、実験物理学、理論物理学、量子物理学、核開発競争、共産党、機密保持許可（セキュリティ・クリアランス）、原子力委員会（AEC）、公聴会、聴聞会、ケンブリッジ大学、ゲッティンゲン大学、カリフォルニア工科大学、カリフォルニア州立大学バークレー校、赤狩り、スパイ、FBI、トリニティ（三位一体）、J・ロバート・オッペンハイマー、アルベルト・アインシュタイン

映級グルメ

映画に出てくるグルメ：ウィスキー、シャンペン、青リンゴ、ポテトサラダ

キャスト

キリアン・マーフィー、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネット、ケイシー・アフレック、ラミ・マレック、ケネス・ブラナー

スタッフ

監督：クリストファー・ノーラン
脚本：クリストファー・ノーラン
製作：エマ・トーマス、チャールズ・ローヴェン、クリストファー・ノーラン
原作：カイ・バード、マーティン・J・シャーウィン「オッペンハイマー」（2006年ピューリッツァー賞受賞／ハヤカワ文庫）
音楽：ルドウィグ・ゴランソン
作曲：ルドウィグ・ゴランソン
音響デザイン：ウィリー・バートン
撮影：ホイテ・ヴァン・ホイテマ
プロダクションデザイン：ルース・デ・ヨンク
衣裳：エレン・マイロニック
編集：ジェニファー・レイム

作品データ

製作年：2023年
公開日：2024年3月29日
製作国：アメリカ
配給：ビターズ・エンド
上映時間：180分
映倫区分：R15+
受賞歴等：第96回アカデミー賞作品賞・監督賞（クリストファー・ノーラン）・主演男優賞（キリアン・マーフィー）・助演男優賞（ロバート・ダウニー・Jr.）・撮影賞・編集賞・作曲賞（7冠）
原題：Oppenheimer
オフィシャルサイト: https://www.oppenheimermovie.jp

ゆかりの地図

ロスアラモス

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