映画人:三輪由美子

クローズアップ

プロデューサー:三輪由美子(Producer:Yumiko Miwa)

製作&制作サイドの仕事は、映像に映らないパートが大部分ですが、ロケーション探しは制作の仕事で、スクリーンの大部分を占める、第2の主役的な重要な要素ですので、とても好きな仕事です。
自分が見つけた風景が映画の1シーンになるのを見るのは、何度見ても感動します。

プロフィール

所属:ブックトープ合同会社
学歴:京都外国語大学外国語学部英米語学科卒、東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)中退

職歴:
プログラマ、マーケティング調査の仕事を経て、映像業界に転職。 海外のCM、テレビ番組制作の日本ロケのコーディネートの仕事から、徐々に映画制作の現場実務や管理の仕事に移行。
日本映画エンジェル大賞(角川出版映像事業振興基金信託)のプロダクション・アドバイザー、映画祭及びマーケット、関連セミナー・シンポジウムの企画・運営など映画のビジネス面の仕事に従事。
2007年にフリーランスとなり、映画の製作に関わるかたわら、ブックトレイラー(書籍のプロモーション映像)事業を行う会社・ブックトープ合同会社を設立。

作品歴:
主な映画制作(現場実務):
「ピーター・グリーナウェイの枕草子」/「ACRI」(石井竜也監督)/「失楽園」(森田芳光監督)/「のど自慢」(井筒和幸監督)/「金融腐蝕列島」(原田眞人監督)/「大河の一滴」(神山征二郎監督)/「化粧師」(田中光敏監督)/「命」(篠原哲雄監督)/「ウルトラマンゼロ THE MOVIE」(アベユーイチ監督)/「琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ」(佐野智樹監督)

映画製作(プロデュース実務):
「Starfish Hotel」(ジョン・ウィリアムズ監督)/ 「さくらんぼ 母ときた道」(チャン・ジャーベイ監督)/ 「群青 愛が沈んだ海の色」 (中川陽介監督)/「ほしのふるまち」(川野浩司監督)/「オバアは喜劇の女王 〜仲田幸子 沖縄芝居に生きる〜」(出馬康成監督) 「多重人格探偵サイコ~雨宮一彦の帰還」 (三池崇史監督)(WOWOW連続ドラマ)

アドバイザー:「からっぽ」(草野翔吾監督)

地域ばなし

【Q】ご出身地、暮らしたまち、記憶に残るロケ地、想い出の地、お好きな場所など、地域ばなしを聞かせてください。

【A】
◎出身地:岐阜県羽島市
◎暮らしたまち:京都(大学時代4年間)、オーストラリアのゴールドコースト(ACRIの製作時9ヶ月)、東京(現在)

◎記憶に残るロケ地:
○京都市山科区毘沙門堂:
「ピーター・グリーナウェイの枕草子」のロケの思い出です。低予算のため、セットを組む予算もないのでロケーション撮影するしかなく、しかし、京都のお寺の中での撮影はなかなか許可がおりず、撮影に協力的な限られたお寺は皆、角柱。平安時代は丸柱だったので、歴史的に違ってしまうので、どうしようと困っていたところ、毘沙門堂のご住職さんが、縁ということで、重要文化財の襖のある部屋での撮影の許可をくれたことがとても嬉しかった。
松尾大社のモダンな庭や、天井の高い町屋や、西陣織の工場など、本当にフォトジェニックな建物の多い京都でアート映画に関われたことはとても刺激になりました。

○オーストラリア・クイーンランド州:
「ACRI」の撮影時、夜中の撮影が終わり、明け方に車でホテルに戻る時、私の車のすぐ横をカンガールが同じ道路を走って、車を抜かしていったこと。 「あ〜、ここはオーストラリアだ〜」と妙に感動しました。

○沖縄県渡名喜村:
「群青 愛が沈んだ海の色」の撮影場所。約460人しかいない大変美しい島で、我々がこの島に入る初めての撮影隊でした。60人規模のロケ隊が入ったので、普段は気に留めない多くのことに注意が必要でした。例えば、アイスクリームなどをスタッフが買ってしまうと島の子どもたちの分が無くなってしまうので、買わないようにするとか、BBQをしたい場合は、前もって肉の予約をして、船便で運んでもらうとか、ゴミ償却も460人村民分のゴミの焼却施設なので、お弁当の残りなどの生ゴミ等はすべて畑など埋めてよい場所に埋めさせて頂き、極力、ゴミの量を減らすとか・・・。
宿泊施設もスタッフ&キャスト分の部屋数がないので、留守の家を借りていました。 居酒屋もなく、毎晩、村民の皆さんは、美しい星空の下の真っ暗な浜辺で三線の音色を聞きながら 飲んでいらっしゃり、そこにキャストやスタッフも寄せてもらっていました。
パン屋もなかったのですが、佐々木蔵之介さんがパン焼き器を持ってきて下さり、焼きたてパンを楽しめました。今でも、その民宿(あがり浜)には、そのパン焼き器があると思います。 本当に何も無い贅沢というものを存分に味あうことができました。

○群馬県桐生市:
「のど自慢」の撮影場所。途中で雪が降って積もってしまったため、後半は、映像の繋がりがあるロケーションでは(映画は順番に撮影をしないので、例えば、さっきまで歩いていた道の角を曲がったら雪が積もっている道、という映像になってしまわないように)、撮影前に雪かきをしていたことが辛かった思い出です。

映級グルメ

【Q】お好きな食べもの、苦手な食べものはありますか? 想い出のロケ地グルメとか、映画祭で食べたグルメ、製作した映画にでてきたグルメで印象に残っているものはなんですか?

【A】
◎好きな食べ物:チョコレート、りんご、コロッケ、いなり寿司
◎苦手な食べ物:内蔵

◎ロケ地グルメ:
○渡名喜島の「もちきびごはん」と、唯一の喫茶店・西門(いりーじょう)の「黒糖白玉ぜんざい」。
沖縄のぜんざいは、本土のかき氷みたいな冷たい食べ物です。主演の長澤まさみさんもこの、ぜんざいがとても好きで、よく食べに行っていました。

○氷見市の魚料理は何でも美味しかったです。

◎映画で印象に残っている料理:「失楽園」で二人の最後の食事として出てくる「鴨とクレソンの鍋」。 鴨とクレソンを食べる黒木瞳さんが、本当に美しくエロティックでした。

好きな映画・音楽・絵画・書籍・趣味・etc・・・

◎好きな映画:
○日本映画は、仕事上、回答が難しいし、好きな洋画は多すぎて選べないので、映画館で見た回数のベスト5を回答します。
「ニュー・シネマ・パラダイス」9回、「フィールド・オブ・ドリームス」7回、「ビッグウェンズデイ」5回、「アラビアのロレンス」4回、「暗殺の森」3回、「ルードヴィッヒ 神々の黄昏」3回

○DVDで何度も見ているのは、「タクシードライバー」「ガタカ」「羊たちの沈黙」「マグノリア」「存在の耐えられない軽さ」「風に谷のナウシカ」「耳をすませば」「ロード・オブ・ザ・リング」など。

○好きな監督は、マーティン・スコセッシ、ピーター・ジャクソン、デビット・リーン、スティーブン・ソダーバーグ、ジェームス・キャメロンなど

◎好きな音楽は、クラシック(作曲家はドヴォルザーク、ラベル、指揮者はロジャー・ノリントン、演奏家はジョシュア・ベル、ヨーヨー・マ) 民族音楽全般、沖縄民謡、ミスチル

◎絵画:モネ、マティス、バルテュス

◎書籍:多すぎて回答が難しいので、読んだ回数の多い書籍で回答します。(短編除く)
○小説:「風車祭」(池上永一)5回、「背教者ユリアヌス」(辻邦生)4回、「暗夜行路」(志賀直哉)3回、「空海の風景」(司馬遼太郎)3回、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」(3回) 「夏の扉」(ロバート・A・ハインライン)3回、「地球暗黒記」(荒俣宏)3回

○エッセイ:「普通の生活」(景山民夫)、「フランス料理を私と」(伊丹十三)、「禅的生活」(玄侑宗久)、「アフリカの日々」(アイザック・ディネーセン)

○漫画:「動物のお医者さん」「スラムダンク」「バガボンド」「オルフェウスの窓」

◎趣味:三線

リンク

ブックトープ:http://booktope.com/
ツイッター:https://twitter.com/miwajoy

ゆかりの地図

岐阜県羽島市 オーストラリア・クイーンランド州
35.320448,136.703568
35.320448,136.703568
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