美しい夏キリシマ

宮崎県えびの市

作品の概要

名匠・黒木和雄監督が自らの青春時代をモチーフに描いた戦時下の人間ドラマの傑作。

戦争という大きな罪の前で、人々は、おのおのの罪を背負い、懸命に生きていく。

「これは日本映画史のうえで長く名作として語り継がれるべきすぐれた作品である。」(映画評論家:佐藤忠男)

©YOKO KUROKI

ストーリー

1945年夏。満州から引き上げてきた中学3年の日高康男(柄本佑)は空襲のショックで病となり、祖父(原田芳雄)の住む霧島で療養生活を送っていた。

敗戦の影が静かに忍び寄る8月、日高家をはじめ、周囲の人々の生き様も少しずつ変化していく中、日々罪悪感を募らせる康男は、空襲で爆死した沖縄出身の親友の妹に会いに行くが・・・。

地域ばなし

映画の舞台は宮崎県えびの市で、約2ヶ月間のロケ撮影も宮崎県えびの市内で行われました。

また、劇中では薩摩弁(方言)が使われ、方言によってリアリティを追求しています。(えびの市の文化圏は薩摩で薩摩弁です。)

地域でおこったエピソード:えびの市民で丸刈りになったエキストラは約300人です。

ロケで使用した民家は黒木監督の住んでいた実家です。(士族の流れので畳があります。地主でした。)

えびの市の当時の人口は約2万人でしたが、そのうちの約6千人がこの映画を見ました。

えびの市は、戦争時とロケ撮影時の風景は、あまり変わっていませんでしたが、アスファルトとガードレールを外して土砂をまいいて撮影されています。

本作品の著作権を持つ映画同人社(代表:故黒木和雄監督の妻・黒木暢子さん)は、2011年7月15日、えびの市に映画の複製フィルムを寄贈しました。故郷への恩返しとして、映画同人社はこのフィルムを使った上映などの活用策をえびの市に一任しました。

映画のストーリー上の舞台:昭和20年8月終戦直前の霧野町(現在のえびの市)

ロケ地

宮崎県えびの市
陣の池
えびの駅(JR九州・吉都線。劇中の駅名は「霧野駅」)
故黒木監督の実邸
めがね橋

映画にちなんだもの

・田の神さあ(たのかんさあ:えびの市内にある田の神石像)が映っています。

支援

ロケ支援:えびの市、宮崎県、宮崎県観光協会、えびの市観光協会、JAえびの市、京町温泉旅館組合、えびのロケ支援実行委員会。

撮影協力:明日を見る会、えびの市区長会、えびの市消防団、JR九州霧島高原鉄道事業部、川内川工事事務所京町出張所、宮崎県警えびの警察署、NTT・ME九州都城営業所、宮崎県西諸県農林振興局、ジェットヘリサービス、全日空トラベル九州、全日本空輸(株)宮崎支店、コスモス牧場、鬼目養鶏場、仕出しの大太鼓、やっみろ会、地元自治会、老人クラブ、市民ボランティアの皆さん、宮崎県内外のボランティアエキストラの皆さん、故郷えびの市を愛する県内外の皆さん、旧制小林中学同窓会「一二三会」の皆さん他。

協力:宮崎キネマ館(宮崎文化本舗)、鹿児島シネシティ文化ほか。

キャスト

柄本佑、原田芳雄、左時枝、牧瀬里穂、宮下順子、平岩紙、石田えり、寺島進、小田エリカ、香川照之、中島ひろ子、甲本雅裕、山口このみ、宮崎県えびの市の皆さんほか。

スタッフ

作品データ

ゆかりの地図

 

 

えびの市「めがね橋」 陣の池
宮崎県えびの市大字末永1495−5
宮崎県えびの市大字末永1495−5
えびの駅
えびの駅(宮崎)
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