宮城県石巻市・登米市・大崎市・富谷町・村田町、福島県白河市、北海道砂川市
作品の概要
日本の戦中・戦後を舞台にした小説家・西村滋の自伝的作品『お菓子放浪記』を映画化。 孤児となった一人の少年が、甘いお菓子への憧れを心の糧に、過酷な時代をたくましく生き抜く姿を描く。 少年の生きる姿を通して、命の尊さと平和のメッセージを観る人に伝えます。 なお、本作品は、東日本大震災の被災地となった宮城県で多くのシーンが撮影され、宮城県民が製作と上映を支えています。「支えあう人の心の優しさ」が伝わってくる作品です。 (C)2011「エクレール・お菓子放浪記」製作委員会 |
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ストーリー
昭和18年、孤児院に暮らす少年アキオは脱走を繰り返し、ついには感化院送りとなってしまう。そこで、ホワイトサタンとよばれる鬼の指導員にしごかれるが、院長秘書の陽子先生が歌ってくれた歌『お菓子と娘』が、心の安らぎとなる。そんな中、独り暮らしの野田フサに引き取られ、つかの間の幸せを味わうが、そこでも厳しい現実が待っていた。やがて家出をし、放浪の身となったアキオは、旅回りの一座に加わるが・・・。
地域ばなし
この映画が製作されるきっかけをつくったのは、仙台の町中にある映画館桜井薬局セントラルホールの小野寺勉支配人でした。(宮城県を訪れた近藤明男監督に、原作を映画化してみてはどうかと紹介したことから始まっています。また、小野寺支配人は、宮城県には、昭和を感じさせる建物が沢山残っていて映画化するなら、これらをそのまま映画に使うことができると提案もしています。)
また、シネマとうほくの代表の鳥居明夫さんが、ゼネラルプロデューサーとなり東北地方を中心に15社からなる製作委員会を立ち上げ、宮城では制作と上映を支える宮城県民の会という運動の母体をつくっています。
そして、東北地方、特に宮城県を中心としてロケが行なわれ、オープンセットも宮城県富谷町に建てられました。昭和を感じさせる建物や町並みがそのまま残されていることから、戦中・戦後を舞台とする本作品にふさわしいとして、地元の方々の協力のもと製作されています。
それに加え、北海道砂川市には「すながわスイートロード」(国道12号線には菓子店が12店舗が軒を連ねてそう呼ばれています。)があり、そこでロケ撮影されました。「砂川「エクレール・お菓子放浪記」を応援する5,000人の会」が結成され、総勢100名をこらえるボランティアが協力。支援金・エキストラ募集・ロケ協力などを行っています。
地域でおこったエピソード:東北地方での「地域運動型」の展開は製作面にも及び、地元から出演者を募り、430人もの応募者の中から大人と子供合わせて29人の出演が決まり、このほかにエキストラとして570人が撮影に参加しました。
映画のストーリー上の舞台:昭和18年〜20年頃の東京(上野公園、谷中など)・石巻市。現代の北海道砂川市。
ロケ地
宮城県登米市
教育資料館(旧登米尋常小学校校舎:アキオが入れられる感化院)
宮城県石巻市
桃生植立山公園(北上川河川敷にある自然豊かな多目的スポーツ公園:アキオが紋三郎一座と別れる)
北上川川原(北上川を下って紋三郎一座が舟で石巻に行く)
北上川(追波川)河口の葦原(野田フサノに引き取られて、感化院からフサノの家へ舟で向かうアキオが、舟で感化院に向かう半年前の自分と川すれ違う幻想的なシーン。設定は江戸川。)
日和山公園(石巻城址:のど自慢大会のシーン。設定は上野公園。)
岡田劇場(北上川中州の映画館:紋三郎一座が芝居をする芝居小屋)
宮城県大崎市
旧岩出山町の造り酒屋森民酒造「昭和レトロ館」(遠山刑事の自宅のシーン)
宮城県富谷町
内ケ崎醤油屋敷跡地の正面、内ケ崎酒造(現存する酒造蔵や小屋を利用しつつ、戦中の谷中の街角や大和劇場のオープンセット、戦後の焼け跡のオープンセットが建てられ、当時の町並みを再現)
宮城県村田町(大日本國防婦人會による出征式のシーン)
北海道砂川市
すながわスイートロード(国道12号線:アキオの孫娘が軽自動車を飛ばし自分の家に向かう)
北光公園(屋外パーティーでアキオの孫娘が出来立てのケーキを運ぶ)
福島県白河市
南湖公園の千世の堤の松並木(東京から放浪してきたアキオが旅廻りの芝居一座と巡り合う)
東京都
アキオが川に入っていくシーン
東京製菓学校(エンドロールの製菓学校のシーン)
映画にちなんだもの・グルメ
・菓子パン(孤児院を飛び出したアキオは空腹に耐えかねて菓子袋を盗みむさぼるが、見つけた遠山刑事はつかまえようとはせず、逆に心配して、持っていた菓子パンを食べさせてくれる。)
・歌「お菓子と娘」(陽子先生とアキオが歌う)
・映画のフィルム缶(アキオの仕事は映画館から映画館へ自転車でフィルム缶を届けることだった。)
・「エクレール」(アキオが憧れるお菓子。劇中にもアキオの孫娘がエクレールを作るシーンがあります。)
支援
後援:
法務省保護局、全日本菓子協会、全国菓子工業連合会、全国菓子工業組合連合会青年部、全国銘産菓子工業協同組合、社団法人日本洋菓子協会連合会、協同組合全日本洋菓子工業会、全国和菓子協会日本菓子教育センター、一般社団法人全国製菓衛生師養成施設協会、日本青年会議所菓子部会、財団法人まちづくり市民、財団社団法人全国保護司連盟、日本更生保護女性連盟、更生保護法人日本更生保護協会、更生保護法人全国更生保護法人連盟、日本BBS連盟、特定非営利活動法人全国就学支援事業者機構。
協賛:
石巻市、全日本菓子協会、東北電力株式会社、精糖工業会、全国和菓子協会、東京和生菓子商工業協同組合、和菓子振興会、東京製菓学校、株式会社ラグノオささき、森永製菓株式会社、株式会社明治、上野製薬株式会社、株式会社ロッテ、株式会社ヨックモック、江崎グリコ株式会社、株式会社ブルボン、株式会社七十七銀行、日本菓子専門学校、株式会社不二家、白松がモナカ本舗、株式会社菓匠三全、カルビー株式会社、ヤマザキ・ナビスコ株式会社、キリンビール株式会社宮城支社、浦霞醸造元 株式会社 佐浦、株式会社小西造型、協業組合富谷環境、石巻専修大学、株式会社平和住宅情報センター、西村滋とゆかいな仲間たち、全日本洋菓子工業会、全国銘産菓子工業協同組合、全国菓子卸商業組合連合会、榮太樓總本舗、虎屋、文明堂東京、豆子郎、恵那川上屋、赤坂柿山、豆源、赤福、壽三色最中本舗、九重本舗玉澤、石巻製菓製パン同業組合、ホリ さいとう製菓、橘家、ハチヤ、宮城県PTA連合会、仙台市PTA協議会、みやぎ生活協同組合、宮城県ろうあ協会、宮城県母子福祉連合会、NTT東日本宮城支店、仙台ターミナルビル、藤崎JR東労組仙台地方本部、石巻法人会、マルニ食品、鐘崎、味の牛たん喜助、ヤマカノ醸造、内ヶ崎砂糖店、ヤマモト木材、加藤工務店、クラスタ、長生卵…ぶなざわ、アイリス オーヤマ、湯船寺、よしろう内科、コセキ、クロサキ自動車、村田町『エクレール・お菓子放浪記』を応援する会、映画『折り梅』郡山市上映実行委員会、砂川市、砂川・映画『エクレール・お菓子放浪記』を応援する5,000人の会ほか。
キャスト
吉井一肇(新人)、早織、遠藤憲一、山田吾一、松村良太、竹内都子、尾藤イサオ、高橋惠子、林隆三、いしだあゆみ 他。
スタッフ
- 監督:近藤明男
- 脚本:西井史子、泉悦子、近藤明男
- ゼネラル・プロデューサー:鳥居明夫〈シネマとうほく〉
- 企画:小野寺勉
- エグゼクティブ・プロデューサー:深津修一(プリズム)
- 原作:西村 滋(「お菓子放浪記」理論社刊/文庫版「お菓子放浪記」講談社文庫)
- 音楽:沢田完
- テーマソング:Rockstar Steady「Crystal Heart」(相川七瀬ニュープロジェクト)motored
- 撮影:久保田悦朗
- 照明:土山正人
- 美術:中川理仁
- 録音:今井善孝
- 衣装:萬木利昭、中山邦夫、松川好伸
- 編集:白水孝幸
作品データ
- クレジット:(C)2011「エクレール・お菓子放浪記」製作委員会
- 製作年:2011年
- 公開日:2011年5月21日
- 製作国:日本
- 配給・宣伝:マジックアワー+『エクレール・お菓子放浪記』全国配給委員会
- 上映時間:105分
- 映倫区分: G
- 受賞歴等:
- 製作委員会:シネマとうほく、オフィス近藤、プリズム、河北新報社、仙台放送、シネマ・ディスト、IBC岩手放送、テレビユー山形、三金興業、杜陵高速印刷、横山芳夫建築設計監理事務所、群馬共同映画社、秋田県映画センター、九州共同映画社、税理士千葉直人
- オフィシャルサイト(リンク):http://www.eclair-okashi.com
ゆかりの地図
石巻市日和山公園 | 北海道砂川市 |
宮城県石巻市日和が丘2丁目1 |
北海道砂川市 |
宮城県富谷町 | 宮城県登米市 |
宮城県黒川郡富谷町 |
宮城県登米市 |