祝の島

山口県上関町祝島

作品概要

1000年前、沖で難破した船を助けたことから農耕がもたらされ、 子孫が栄え、現在に至るまでいのちをつないできた小さな島がある。 山口県上関町祝島。
瀬戸内海に浮かぶこの島は、台風が直撃することも多く、岩だらけの土地には確保できる真水も限られ、人が暮らしやすい環境とは決していえない。その中で人々は、海からもたらされる豊穣な恵みに支えられ、岩山を開墾し、暮らしを営んできた。そして互いに助け合い、分かちあう共同体としての結びつきが育まれた。人間の営みが自然の循環の一部であることが、祝島でははっきりと見える。 「海は私たちのいのち」と島の人は言う。
1982年、島の対岸4kmに原子力発電所の建設計画が持ち上がった。「海と山さえあれば生きていける。だからわしらの代で海は売れん」という祝島の人々は、以来28年間反対を続けている。 効率と利益を追い求める社会が生み出した原発。大きな時間の流れと共にある島の生活。原発予定地と祝島の集落は、海を挟んで向かい合っている。 1000年先の未来が今の暮らしの続きにあると思うとき、私たちは何を選ぶのか。いのちをつなぐ暮らし。祝島にはそのヒントがたくさん詰まっている。

地域ばなし・ロケ地

映画の舞台・ロケ地:祝島(いわいしま)

祝島:
山口県熊毛郡上関町祝島は、瀬戸内有数の漁場、周防灘と伊予灘の間に位置する山口県熊毛郡上関町の島です。上関町は本州の一部と祝島を含めた3つの有人島から構成されています。
祝島の特産品は、みかん、ワカメ、ひじき、さより・タコの一夜干しなどの海産物加工品、石豆腐、寒干し大根ほか。
祝島の伝統行事は、4年に一度のお祭り「 神舞(かんまい)」、千年以上続いてきたと言われる伝統行事です。
また、祝島は、関西と九州の国東半島を結ぶ最短の航路上にあたり、奈良時代から海上交通の要衝となる寄港地でした。そして古代より、この島には航海安全を祈願し、豊かな海への感謝を捧げる神官の祝(ほうり)がいたとされ、神霊の島といわれてきました。瀬戸内海を行き交う船が危難に瀕した時は、この島に向かって一心に祈ると、島は霊光を発して行く先を照らした、という話しが残っています。

支援:祝島のみなさま、KBC映像、祝島島民の会、映画「祝の島」を応援する会

作品データ

クレジット:(C)2010 POLEPOLETIMES CO.,Ltd
製作国:日本
上映時間:105分
製作:ポレポレタイムス社
オフィシャルサイト:https://www.hourinoshima.com/
スタッフ: 監督:纐纈(はなぶさ)あや、プロデューサー:本橋成一 、撮影:大久保千津奈(KBC映像) 、編集:四宮鉄男 、音響設計:菊池信之、 ナレーション:斉藤とも子 、絵「祝島」:西村繁男 、グラフィックデザイン:森デザイン室 、パンフレット編集:近藤志乃、 製作デスク:中植きさら 、制作:石川翔平、 製作統括:大槻貴宏

ゆかりの地図

山口県上関町:祝島
33.784169,131.985421
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