第96回アカデミー賞授賞式が2024年3月10日(日本時間11日)に開催されました。
映画『オッペンハイマー』作品賞ほか7冠、『哀れなるものたち』主演女優賞ほか4冠、『関心領域』国際長編映画賞ほか2冠、日本の作品は、『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)が長編アニメ映画賞、『ゴジラ―1.0』が視覚効果賞を受賞しました。
『PERFECT DAYS』は国際長編映画賞にノミネートされていましたが、同部門のほか5部門(作品賞・監督賞・脚色賞・国際長編映画賞・音響賞)にノミネートされていた『関心領域』が国際長編映画賞を受賞し、惜しくも受賞を逃しました。
『君たちはどう生きるか』宮崎駿監督の長編アニメ映画賞受賞は、2003年『千と千尋の神隠し』以来、2度目の受賞となっています。
『ゴジラ―1.0』視覚効果賞は、山崎貴(監督・脚本・VFX)、渋谷紀世子(VFXディレクター)、髙橋正紀(3DCGディレクター)、野島達司(エフェクトアーティスト/コンポジター)の4人の受賞となりました。
ちなみに、米アカデミー賞の視覚効果賞は、これまで『スタ・ウォーズ』『E.T.』『タイタニック』『ロード・オブ・ザ・リング』『アバター』など、ハリウッド映画の大作ばかりが受賞してきました。ハリウッド映画の大作といえば、その製作費は数百億円で、VFXのスタッフは数百人といわれています。一方で、『ゴジラ―1.0』の製作費は、ハリウッド映画の大作の1/10程度(数十億円程度)で、VFXのスタッフは「白組」に所属する山崎監督以下35人での快挙でした。
【受賞結果】
『オッペンハイマー』 (7冠)
作品賞・監督賞(クリストファー・ノーラン)・主演男優賞(キリアン・マーフィー)・助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)・撮影賞・編集賞・作曲賞
© Universal Pictures. All Rights Reserved.
クリストファー・ノーラン監督 © Universal Pictures. All Rights Reserved.
『哀れなるものたち』(4冠)
主演女優賞(エマ・ストーン)・美術賞・衣裳デザイン賞・メイクアップ&ヘアスタイリング賞
©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
『君たちはどう生きるか』
長編アニメーション映画賞
(C)2023 Studio Ghibli
『ゴジラ―1.0』
視覚効果賞(山崎貴・渋谷紀世子・高橋正紀・野島達司)
©2023 TOHO CO., LTD.
『落下の解剖学』
脚本賞(ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ)
©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cin.ma / Auvergne‐Rhône‐Alpes Cinéma
『関心領域』(2冠)
国際長編映画賞・音響賞
『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』
助演女優賞(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)
『アメリカン・フィクション』
脚色賞(コード・ジェファーソン)
『実録 マリウポリの20日間』
長編ドキュメンタリー映画賞
『ラスト・リペア・ショップ』
短編ドキュメンタリー映画賞
『War Is Over! Inspired by the Music of John & Yoko(原題)』
短編アニメーション映画賞
『What Was I Made for ? 「バービー」』
歌曲賞
『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』
短編実写映画賞