おろしや国酔夢譚

北海道奥尻町・稚内市、青森県つがる市・三沢市、京都府京都市、徳島県鳴門市、三重県鈴鹿市、サンクトペテルブルク・イルクーツク(ロシア)

作品概要

(C)KADOKAWA 1992

果てしなき世界を知り、激しく時代を駆け抜けた男「大黒屋光太夫」

総製作費45億円の超大作!

ストーリー

1782年(天明2年)、大黒屋光太夫(緒形拳)らを乗せた船が遭難。アリューシャン列島のアムチトカ島に漂着し、厳寒の過酷な状況で生き残った6人はオホーツクに向かった。しかし彼らの思いとは別にイルクーツクに辿り着く。ここで望郷の念を断つ者もあらわれた。凍傷で片足を切断した庄蔵(西田敏行)は洗礼を受けて帰化、若い新蔵(沖田浩之)はロシア女ニーナと恋に落ち姿を消した。 一方、光太夫は学者ラックスマンを通じ、果てしない世界や初めて見る文化に強い感動を覚える。帰国への道が開かれぬ光太夫は最後の望みを賭けてエカテリーナ2世への直訴を決意、首都ペテルブルグに向かった。 ラックスマンの献身的な協力やペズボロドコ伯爵らの理解を得てついに女帝の心に通じ、光太夫・小市(川谷拓三)・磯吉(米山望文)のわずか3人は9年9ヶ月ぶりに帰国を果たした。しかし、鎖国中の幕府は彼らを迎え入れようとはせず、さらなく苦難が待ち受けていた。

地域・建築ばなし・プロダクションノート

劇中にでてくる日本の地名は、日本の伊勢・白子の浦(現在の三重県鈴鹿市白子港緑地)、蝦夷、江戸、津軽、長崎の出島などです。

劇中に出てくるロシアの地名は、ツンベルク、シベリア、ペテンブルク、オホーツク海、ブラーシク、イルクーツク、プラハブルク、バイカル湖などです。

大黒屋光太夫たちが、漂着したシーンは、北海道・奥尻島でロケーション撮影されました。大黒屋光太夫たちは、史実ではアリューシャン列島のアムチトカ島へ漂着しています。

松平定信(江守徹)など、幕府の重臣たちが、大黒屋光太夫たちの入国について評定する、江戸城内のシーンは、京都市「西本願寺」の書院で一番規模の大きい広間「対面所(鴻こうの間)」でロケーション撮影されました。

ロシアのイルクーツクに33万㎡のオープンセットが造られました。バイカル湖の湖畔に3億円をかけ、18世紀(約200年前)のイルクーツクの街を再現した20棟のオープンセットを建造しています。

イルクーツクには撮影時、昔のイルクーツクの野外博物館のようなものをつくる計画があり、それにロケ隊は20棟ほど増設して、18世紀のイルクーツクの街並みを再現しています。

ペテンブルクは、映画撮影後、レニングラード、サンクトペテルブルクと都市の名前が変わっています。

マイナス50℃になる極寒のシベリア大陸の横断ロケを敢行しています。

ロシア人たちは、マイナス40℃を超えると外出しませんでしたが、映画のロケ隊は、逆に撮影に適した地吹雪になるので、あえてロケ撮影に臨んでいます。

シベリア大陸を横断する極寒の吹雪のシーンでは、ヘリコプターを使って強風を起こしています。

サンクトペテルブルク「エルミタージュ美術館」でロケーション撮影されました。外観シーンと屋内シーンです。屋内シーンは、壁全体が黄金の金箔で覆われた「黄金の客間」でロケ撮影されました。ホンモノのローソクは使用できないため、ローソクに見える「電気のローソク」を日本から手配して撮影しています。

サンクトペテルブルク「エカテリーナ宮殿」でロケーション撮影されました。当時の装飾品なども再現しています。

エカテリーナ二世に謁見し直訴するシーンは、「エカテリーナ宮殿」の「王座の間」でロケーション撮影されました。

ロケ地:都市・地域・施設(建築物・土木構造物)

ロシア
サンクトペテルブルク:エカテリーナ宮殿、エルミタージュ美術館
イルクーツク:

北海道
奥尻町:奥尻島
稚内市:

青森県
つがる市:車力村(しゃりきむら、現:つがる市)
三沢市:古牧温泉渋沢公園

京都府
京都市:西本願寺 書院「対面所(鴻こうの間)」

徳島県
鳴門市:鳴門海峡

映画にちなんだもの

台風、毛皮、アシカ、エトチョク、地球儀、釘、漆喰、流木、流氷、熱病、トルコ、凍傷、ソリ、トナカイ、漂流民、日本語学校、箸、キリシタン、ロシア正教、馬車

映級グルメ

シャケ(鮭)、トバ、茶、スープ、鳥、魚、肉

支援

撮影協力:
北海道 奥尻町、青森県車力村、稚内港湾施設、檜山造船公社、三山工務店、海老原建設、吉永鉄工所、倉水建設、古牧温泉渋沢公園、徳島県立大鳴門橋架橋記念館、北海道さけ・ます増殖事業協会、
日ソ ツールストビューロー、アイティス ジャパン、日本映像、アートネイチャー 芸能事業部、三穂電気、東宝コスチューム、大映スタジオ、IMAGICA、高津映画装飾、報映産業、ポパイアート、にっかつスタジオセンター、アスカロケリース、東洋音響カモメ、NK特機、日映美術

協力: 三重県 鈴鹿市、Filmed in FUJICOLOR、西本願寺、大和證券

提携:日本テレビ放送網

キャスト

緒形拳、西田敏行、オレグ・ヤンコフスキー、ユーリー・ソローミン、エヴゲニー・エフスチグネーエフ、アナスタシヤ・ニェモリャーエワ、タチヤーナ・ミハリョーフキナ、ヴィクトル・ステパーノフ、オリヨーナ・アルジャニーク、マリナ・ヴラディ、江守徹、川谷拓、三谷昇、米山望文、沖田浩之

スタッフ

監督:佐藤純彌
脚本:野上龍雄、神波史男、佐藤純彌
製作総指揮:徳間康快
製作統括:木暮剛平
製作:山本洋、郡進剛
プロデューサー:土川勉、桜井勉、アンドレイ・ゼルツァーロフ
原作:井上靖
音楽:星勝
撮影:長沼六男
照明:熊谷秀夫
美術:徳田博、ワレーリー・ユルケーヴィチ
録音:橋本泰夫
編集:鈴木晄

作品データ

ゆかりの地図

西本願寺
:西本願寺

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