この自由な世界で

ロンドン(イギリス)、キーウ(ウクライナ)、カトヴィツェ(ポーランド)

作品概要

名匠ケン・ローチが描く、「自由市場」と呼ばれる現代の競争社会によって、ますます追いつめられていくロンドンの労働者事情と移民問題。
誰もが仕事を求め、少しでも現状の貧しさから抜け出そうともがいている、この世界で弱い立場にいる人々。労働者として使われることに限界を感じ、自ら職業斡旋のビジネスを始めたアンジーもそうした人間のひとりである。
そんな状況から脱するために、彼女は自らその競争社会の中に入っていくのだが、それは<搾取される人間は、さらに下のものから搾取する>という、移民を食い物にする世の中のシステムに乗っていく事になる。
悪意がないにも関わらず、必死に生きようとする人間がどんどん追い詰められていくこの世界。
果たして私たちは本当に「自由な世界」に生きているのだろうか?
そんなケン・ローチの問いかけが胸に沁みる傑作。

 

原題:It’s A Free World…

 

『この自由な世界で』
DVD発売中¥3,800(税抜)
発売元:シネカノン/ミッドシップ
販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
 
 

ストーリー

一人息子を両親に預け、職業紹介所で働くシングル・マザーのアンジーは、セクハラ上司に歯向かったことが原因で突然クビを告げられる。
彼女は今まで培ってきた経験を頼りに、ルームメイトで親友のローズと共に、思い切って自分たちの職業紹介所を立ち上げることを決意する。
行きつけのパブの裏庭を集合場所に、移民労働者たちを集めて職業斡旋を開始させたのだ。
持ち前の明るさとパワーで必死に事業を軌道に乗せつつあったアンジーだったが、ある時、不法移民を働かせる方が儲けになると話を持ちかけられる。
国外追放を恐れるが故、どんなに劣悪な環境でも文句を言わず、通常よりはるかに安い給料でよく働き、おまけにピンはねもやり放題だというのだ。
もっとお金があれば息子と暮らせる、もっと幸せになれる。
法に則って事業を進めるべきと主張するローズや心優しい移民青年カロルの心配をもかえりみず、ついにアンジーは越えてはいけない一線を越えてしまう。そして事件が起きた…。

地域ばなし

「この物語は現代の経済システムの真ん中にある。だからロンドンでなくてはならなかった」とケン・ローチ監督は話しています。

イギリスのロンドン、ウクライナのキエフ、ポーランドのカトヴィツェなどロケ撮影で行われました。

ロケ地

イギリス
ロンドン:イーストエンド(East End)

ウクライナ
キーウ(Kiev)

ポーランド
カトヴィツェ(Katowice):Qubus Hotel

映画にちなんだもの

トレーラーハウス

キャスト

キルストン・ウェアリング、ジュリエット・エリス、レズワフ・ジュリック、ジョー・シフリート、コリン・コフリン、レイモンド・マーンズ、他。

スタッフ

監督:ケン・ローチ
製作:レベッカ・オブライエン
脚本:ポール・ラヴァティ
撮影:ナイジェル・ウィロウビー
美術:ファーガス・クレッグ
音楽:ジョージ・フェントン
編集:ジョナサン・モリス

作品データ

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キーウ
キエフ

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