もののけ姫

屋久島・白神山地

作品概要


© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND

荒ぶる神々と人間との戦い。「自然」と「人間」二つの聖地が衝突。
フィクションでありながら、随所に様々な歴史的事実や伝承が隠されたアニメ映画、不朽の名作。
1997年に日本映画界の歴代興収記録を塗り替えたジブリ映画の記念碑的な作品。

ストーリー

中世の枠組みが崩れ始めた室町時代の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太古の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に呪いをかけられ、それを解くために訪れた西の国で、数奇な運命に巻き込まれていく。森を切り開いて、人のための豊かな土地を作り上げようとする、タタラ製鉄集団のエボシ御前は、鉄を打ちながら人間中心の社会を築き上げようとしていた。一方、犬神に育てられた少女サンは、“もののけ姫”と恐れられ、森を守るため神々とともにタタラ集団と戦っていた。双方とも「己が正義」と信じるこの争いに、さらに不老長寿の力があるというシシ神の首を狙う侍たちが絡み、三つ巴の戦いとなる。アシタカとサンは、惨劇の中で出会い、心を通い合わせる。しかし、森を巡る戦いは凄惨を極め、大混乱の中、シシ神の首が奪われてしまう…。

地域ばなし・プロダクションノート

本作品の主な舞台は人を寄せ付けない深い神々の森と、鉄を作る城砦の如きタタラ場です。

ダムがなく、森が深く、人口がはるかに少ない時代の日本の風景が描かれています。

深い幽谷、豊で清冽な流れ、砂利の無い土の細い道、沢山の鳥、獣、虫等、純度の高い自然が再現されています。

本作品の作画枚数14万枚を超えています。

シシ神のイメージを膨らませるため、1995年5月に宮崎駿監督とスタッフたちは屋久島へロケハンに行っています。(宮崎駿監督・作画監督・美術監督・背景・作画・CG部・制作部の人たちで総勢16名です。)

屋久島のロケハンでの最大の目的地は島の南西にある「照葉樹林帯」でした。

美術監督5人という前例のない体制で制作されました。

美術監督の男鹿和雄さんは、北の果てにあるエミシ一族のかくれ里(アシタカが住むエミシの村)のイメージを描くため、1995年に白神山地を取材しています。

スタッフは、島根県雲南市「菅谷たたら山内」にタタラ製鉄の取材に訪れています。

宮崎駿監督は、タタラ場について「自然界の中でそこだけ人間が住み着いている異物のような、腫瘍みたいなところなので、イメージ的には荒れ果てた山肌という感じで」と美術監督の武重洋二さんに伝えています。

映画の舞台の一つは、室町時代のタタラ場です。山陰地方には砂鉄があり、出雲を中心とした地域では、近代になるまでタタラ製鉄が行われてきました。

タタラ製鉄の建物「高殿(たかどの)」は、縄文時代の竪穴式住居と似ているといわれています。タタラ製鉄は難しい技術で、その製造過程は、神事、秘儀のようなところがあり、建物を含めて古来からの伝統を意識的に守ってきたためと考えられています。

「タタラ場」の宮崎駿監督イメージボードには、「ニシン御殿風」と記されています。また、内部の通路の部分にはタタキ土間と記されています。

劇中の「タタラ場」は外観はイタリアのローマに流れるテヴェレ川の城砦都市をヒントに描かれています。(ただし、美術監督の武重洋二さんは、ジブリの教科書10「もののけ姫」で「えっ?その話しは初めて聞きました。」と答えています。)

劇中の「タタラ場」内部は、小樽の鰊御殿をヒントに描かれています。

劇中には、タタラ踏みの女達が登場します。

アシタカが住むエミシの村の人たちの着ている衣裳は、ブータンの高地民族の衣裳から着想を得ています。

シシ神の夜の姿として描かれている「ディダラボッチ」は日本の巨人伝説の一つです。一般的には「ダイダラボッチ」と呼ばれています。

ゆかりの場所・ロケハン

北海道
小樽市:鰊御殿

青森県・秋田県
白神山地

島根県
雲南市:菅谷たたら山内

鹿児島県
屋久島町:屋久島

映画にちなんだもの

森、人間、照葉樹林、タタラ製鉄、砂鉄、炭焼き、15世紀の日本、砂金、山犬神、たたり神、金屋子神、猪神、熊、玉の小刀、イノシシ、コダマ、精霊

映級グルメ

雑炊

支援

特別協力:読売新聞社

効果音取材協力:愛知県鳳来町・加藤隆雄、東京都北区弓道連盟、正宗工芸・山村綱廣

キャスト(声の出演)

松アシタカ:松田洋治、サン:石田ゆり子、エボシ御前:田中裕子、ゴンザ:上條恒彦、甲六:西村雅彦、ジコ坊:小林薫、トキ:島本須美、山犬:渡辺哲、タタリ神:佐藤允、牛飼い:名古屋章、モロの君:美輪明宏、ヒイさま:森光子、乙事主:森繁久彌

スタッフ

原監督:宮崎駿
脚本:宮崎駿
プロデューサー:鈴木敏夫
原作:宮崎駿
音楽:久石譲
主題歌:「もののけ姫」(作詞:宮崎駿, 作曲・編曲:久石譲, 唄:米良美一(徳間ジャパンコミュニケーションズ))
作画監督:安藤雅司、高坂希太郎、近藤喜文
美術監督:山本二三、黒田聡、田中直哉、武重洋二、男鹿和雄

作品データ

ゆかりの地図

菅谷たたら山内
島根県雲南市吉田町吉田1214
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