SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013 長編・短編コンペティション部門授賞結果

世界に先駆けてデジタルシネマによる才能ある映像クリエイターの発掘・支援に取り組んで記念すべき10回目を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013」(主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会ほか)は、21日(日)に入場者数が10,000人を超え、10日間の日程を終えた。最優秀作品賞をはじめとする各賞は以下の通り。


写真:クロージングセレモニーで各賞受賞のみなさん 

【長編部門(国際コンペティション)】
世界80の国と地域から応募された502作品の中から、厳選なる審査を経た12作品(海外作品9本、国内作品3本)が上映され、映画プロデューサ—から構成される国際審査員による最終審査を経て各賞が決定した。

長編部門 国際審査委員長: 富山 省吾(日本)
長編部門 国際審査員:石塚 慶生(日本)、チェドミール・コラール(フランス)、ジョン・バダル(インドネシア)

○最優秀作品賞: 『チャイカ』(2012年/スペイン、グルジア、ロシア、フランス/100分)
監督: ミゲル・アンヘル・ヒメネス  “Chaika” (2012 / Spain, Georgia, Russia, France / 100min.) Director: Miguel A´ngel Jime´nez

○監督賞: ヤリヴ・ホロヴィッツ  『フロントライン・ミッション』 (2012年/イスラエル、フランス/93分) 
Director: Yariv Horowitz   “Rock the Casbah” (2012 / Israel, France / 93min.)

○脚本賞:『セブン・ボックス』 (2012年/パラグアイ/105分)
監督: フアン・カルロス・マネグリア/タナ・シェムボリ “7 Boxes” (2012 / Paraguay / 105min.)Director:Juan Carlos Manegglia / Tana Sche´mbori

○審査員特別賞:『神奈川芸術大学映像学科研究室』(2013年/日本/70分)
監督: 坂下 雄一郎 “Kanagawa University of Fine Arts, Office of Film Research” (2011 / Japan / 70min.)  Director: Yuichiro Sakashita

○SKIPシティアワード:『ロマンス・ロード』 (2012年/日本/115分)
監督: まつむら しんご  “Striking Out in Love” (2012 / Japan / 115min.) Director: Shingo Matsumura 
※国内作品を対象に、受賞者の次回企画に対し、彩の国ビジュアルプラザ内の映像支援施設・設備の利用を一定期間提供する賞

【短編部門(国内コンペティション)】
国内から応募された159作品の中から、ノミネート審査を経た12作品が上映され、厳正なる審査を経て各賞が決定した。

短編部門 審査委員長:桝井 省志
短編部門 審査員:山上 徹二郎、曽根 祥子

○最優秀作品賞:『転校生』 (2012年/日本/20分)
監督: 金井 純一  “Transferring” (2012 / Japan / 20min.)Director: Junichi Kanai 
※副賞として「SKIPシティアワード」の授与: 日本の若手映画制作者の育成・支援を目的とし、一定期間、撮影機材の利用を提供する賞

○奨励賞(2作品):
『日の射すほうへ』 (2013年/日本/29分) 監督: 内田 進康   “Hikari” (2013 / Japan / 29min.)Director: Nobuyasu Uchida

『もはや ないもの』 (2012年/日本/23分) 監督:三宅 伸行  “No Longer There” (2012 / Japan / 19min.) Director: Nobuyuki Miyake

【コメント】
◎上田 清司 埼玉県知事 (SKIPシティ国際映画祭実行委員会 会長)
「この映画祭は、年々国際的にも実績が評価され、今や世界の若きクリエイターが注目する映画祭になりつつあります。埼玉県では、映画祭で発掘された才能あふれるクリエイターを支援するプログラムを数多く用意しており、十周年を契機にDシネマという新しい映画分野を切り開いていくパイオニアとして、本映画祭をもっともっと大きく発展成長させていきたい。」

◎岡村 幸四郎 川口市長 (SKIPシティ国際映画祭実行委員会 副会長) 
「今回も世界の若手クリエイターの情熱や鋭い感覚と、最新のデジタル技術が融合することで生み出されたものが多く、デジタルシネマの魅力を多いに堪能していただけたと思う。年々作品のレベルが上がってきていることに驚きと嬉しさを感じると同時に、当映画祭に参加したクリエイターの中から、ここ川口をスタート地点として世界に羽ばたく人材を輩出することになれば、これほど嬉しいことはありません。」

◎【長編部門】 富山 省吾  国際審査員長 
「今回の12作品は、独立した作品でありながら互いが共鳴し、繋がっていくような感覚に襲われ、若さと老い、新しい時代と過去、そして誰もが持つ怒りと悲しみ、喜びと救いがありました。互いの映画が反響しあい、役割分担しながら、映画祭の中で一本の長編映画に生まれ変わっていったのです。すべての作品が輝き、この素晴らしい経験に感謝したいです。

◎【短編部門】 桝井 省志 審査員長 
「幸運にも短編を5年間審査する機会を与えていただき、嬉しく思っています。この5年間にも短編作品のクオリティの進歩には目覚ましいものがあり、試行錯誤の時代から今や、時代を捉えたテーマを題材に極めてウェルメイドな作品が次々と誕生してきています。この映画祭を通じて、短編映画というジャンルの充実と若手映像作家の成長ぶりを実感しています。」

◎【長編部門・最優秀作品賞受賞 『チャイカ / Chaika』】ミゲル・アンヘル・ヒメネス監督 
「とても幸せです。そして、とても驚きました。審査員の方々と観客の皆さんに感謝します。日本の観客のみなさんはとても反応が良く、作品を丁寧に観て下さり、とても嬉しく思いました。いま、私が言いたいことは、グルジア語で“ディディマドロバ”、ロシア語で“スパシーバ”、スペイン語で“ムチャス・グラシアス”、そして“ありがとう”です。」

◎【短編部門・最優秀作品賞受賞『転校生 / Transferring』 】金井 純一監督 
「2009年に『求愛』という作品で長編部門ノミネートされましたが、今回は賞をいただけて嬉しいです。この短編を撮ろうとした時に、震災のことは避けて通れないと思いました。撮影時、たまたまだったんですが『風の又三郎』のような風が吹いて良い画が撮れて、恵まれた映画になりました。今年の11月に『ゆるせない、逢いたい』という作品が渋谷と新宿で公開になります。それが大事なスタートになると思いますので、この賞をきっかけにして映画界に根強く残っていけたらと思います。」

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